本プロジェクトの計画研究班 A01代表 渡部哲史(九州大学・准教授)が開発者として参加している下記のデータセットが、DIAS(データ統合・解析システム)より公開されました。
データセット名:
全国版d4PDFダウンスケーリングデータのバイアス補正データ
※外部サイト(データ統合・解析システム(DIAS))が開きます
関連論文:
西村宗倫,高田望,因幡直希,坂本光司,柴川大雅,吉田翔,三浦悠,渡部哲史,仲江川敏之,竹下哲也: 全国版d4PDFダウンスケーリングデータのバイアス補正データの開発と公開, 河川技術論文集, 第31巻, pp.421-426, 2025.
データセット紹介
気候変動の影響評価の際に用いる気候予測データを、バイアス補正を行った上で公開したものです。バイアスとは「ある気候モデルを使って過去の気候を再現したときに、再現しようとする統計的な特性と実際に再現された結果の間に生じる系統的な誤差」のことです。現実の世界と数値モデルである気候モデルが完全に一致することは難しく、両者には一定の差があります。その中で「何をバイアスととらえるか」「バイアスをどう補正するか」はデータセットの予測する結果に直結します。すなわち、バイアス補正技術は気候予測データセットの核と言えます。
公開されている上記のデータセットは渡部が提案したバイアス補正技術を採用しており、渡部はこのデータセット開発における主要な役割を果たしました。このデータセットで得られるデータは、特に「気候変動による水資源への影響」に関する研究に応用が期待され、水共生学の他の計画研究班でも活用されています。
また、渡部自身が整備したデータセットも公開中です。上記データセットより解像度の高い内容ですが、データセットそのものの容量が大きいため、現在、インターネット上での常時公開の形はとっておりません。
詳細に関しては、渡部研究室のホームページ(外部サイト)よりお問い合わせください。