本研究領域が設定した共同フィールドの一つである北部九州フィールドのうち福岡県糸島半島において合同巡検を行いました。水共生学における重要な概念である「ゆらぎ」の考察を行う対象の一つであるため池やその周辺の歴史・文化について、本研究領域に参加している様々な学問分野の参画者が合同で現地観察を行い、各分野の視点から議論を行いました。
巡検内容
・糸島市岐志漁港~泊地区
・ため池(大塚ため池・大石ヶ本ため池)
・古墳(泊大塚古墳)
・杉能舎(浜地酒造株式会社)
記 録
自然科学系と人文社会系の両分野の研究者が参加している本研究領域では、それぞれの学問分野においても巡検の際の視点が大きく異なります。それぞれの学問分野ではどのような点に着目して巡検を行うかという点を理解することは、分野融合研究を行う上で重要です。例えば、ため池を巡検した際には、A01班(水循環)の参画者はため池の構造(洪水吐や利水方法)、B02, 03班(人文社会系)はため池に設置されている石碑、C01班(生物学系)はため池周辺の生物にまず目が向いているなど、興味の違いが明確に表れました。それぞれの研究者がどのような観点で何を見ているかを理解する貴重な機会となりました。