2022年11月6日(日)、佐賀県武雄市にて水共生学公開シンポジウム「めぐみの水・わざわいの水~武雄での水共生のこれまでとこれから~」を開催しました。
本シンポジウムは、佐賀県六角川流域を主な対象地として、近年大きく変化しつつある水環境と人間社会、生き物との関係を見つめなおすとともに、水と共生する将来の社会のあり方について地域の方々と対話を進めるものです。
はじめに、武雄市 北川政次副市長に開会挨拶をいただきました。続いて、「水共生とは何か?」というタイトルで領域代表者の荒谷邦雄教授が本研究の目指すものについて紹介したあと、第一部では、水共生学を構成する3つの圏域(地球圏、人間圏、生物圏)に関する話題や武雄市での研究の取り組みなどについて報告を行いました。
第二部では、現地で多様な活動に取り組んでいる方々をお招きして、パネルディスカッションを行いました。冒頭でそれぞれの取り組みや地域が直面する課題などについてパネリストにご報告をいただき、第一部の発表者もくわわってのディスカッションとなりました。
防災や灌漑、景観、生物多様性保全で重要な役割を果たしている“ため池”を、地域の人口が減少するなかでいかに管理していくのか、中山間地域の活動へ都市の居住者にいかに参加してもらうのか等の課題について活発な意見交換がなされました。
水共生学では、今回のシンポジウムで浮かび上がった地域の課題などに取り組むべく、研究や実践活動を継続していきます。また、今後も各地域において水共生社会の実現に向けた活動を展開していきます。
めぐみの水・わざわいの水:武雄での水共生のこれまでとこれから
日 時:2022年11月6日(日)13:00~17:00
開催方法:対面参加
会 場:武雄市役所1階ホール
(武雄市武雄町大字昭和12番地10)
プログラム
13:00-13:10 開会挨拶(武雄市 北川政次副市長)
13:10-13:30 趣旨説明・研究紹介: 荒谷邦雄(九州大学・教授/領域代表)
「水共生とは何か?」
<第一部>
13:30-15:00 渡部 哲史(京都大学・准教授)
「武雄における水循環のゆらぎとその影響」
鬼倉 徳雄(九州大学・教授)
「佐賀平野のクリーク網は日本の宝」
藤岡悠一郎(九州大学・准教授)
「水をめぐる文化の行方」
三隅 一人(九州大学・教授)
「災害と地域社会:武雄市民調査から」
15:00-15:20 休憩
<第二部>
15:20-16:50 パネルディスカッション「武雄での水共生のこれまでとこれから」
パネリスト
・ 佐賀水ネット・六角川代表 井上 一夫氏
・ 一般社団法人「おもやい」・事務局長 千綿 由美氏
・ 佐賀県立白石高校・教員 鶴田 順一郎氏
・ 佐賀県立宇宙科学館・学芸員 喜多 章仁氏
・ 日本学術振興会特別研究員(PD) 山口 祐香氏
モデレーター 鬼丸武士(九州大学・教授)
16:50-17:00 閉会挨拶(九州大学・教授 松井 庸浩)
主催:科学研究費助成金 学術変革領域研究(A)「ゆらぎの場としての水循環システムの動態的解明による水共生学の創生」
共催:佐賀県武雄市
九州大学大学院地球社会統合科学府/アジア・オセアニア研究教育機構/共創学部/未来共創リーダー育成プログラム
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